障がい者グループホームのメリット・デメリットを紹介

障がいを抱えている方が家事や介護などのサポートを受けながら、自分の生活を送ることが出来る障がい者グループホーム。
将来的にひとり暮らしなどで自立をしたいと考えていたり、親が高齢になった時のために実家以外での生活をしたいと考えている方が、支援を受けながら自分が目指す生活や活動を共に行うことが出来ます。そんな障がい者グループホームのメリット・デメリットは何があるのでしょうか?
そこで、今回は障がい者グループホームのメリットとデメリットについて紹介します。

障がい者グループホームのメリット・デメリット

障がい者グループホームは自立した生活を送るための一歩目に繋がる生活を支えるサービス!

障がい者グループホームは障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスの1つで、知的や精神、身体的な障がいをもつ方が少人数で共同生活を行う場所です。
これまでアパートなどで障がいを抱えている方が1人で暮らしていたり、実家で家族とともに生活を送ってきた方が、自分らしい生活を送りたいと考えた時に、いきなり一人で生活をするのは不安であったり、生活を送る上で困難な場面が多々あります。そのような心配事に対して、障がい者グループホームでは日中だけでなく夜間も支援やサポートを行うことが出来ます。

少人数で共同生活を営みますので、入浴や排泄といった生活上のサポートだけでなく、人間関係や今後の将来のことなど様々な相談を行なったり、就労に対してサポートも行うことが出来ます。また、障がい者グループホームは、地域に根差した生活の場になりますので、家での引きこもりなど障がい者の孤立を防止したり、生活や将来に対しての不安な気持ちを軽減することが出来ます。

また家族の方にとっても、これまでの生活で感じていた精神的、身体的な負担を減らすと同時に、自分がいなくなった後の生活など将来に対しての不安も軽減することが出来ます。

障がい者グループホームで働くスタッフは専門の知識や技術を有したスタッフが常駐しているだけでなく、その人個人個人にとって最適な支援やサポートをチームで行なってくれますので、希望があれば一人暮らしへの移行への第一歩になります。

現在、障がい者グループホームは事業所数の増加に伴い、外部サービスが利用できたり、認知症の高齢者や、異なる障がいの方とのグループホームも出来ており多様化しています。

障がい者グループホームのメリット

家族や親族から離れて、自分で出来ることは行いつつ、支援やサポートを受けながら共同生活を送る障がい者グループホーム。誰でもそうですが、親や家族と一緒の生活だと、どうしても支援が多かったり甘えてしまうことが多いために、自立した生活を送ることが難しくなってしまいます。そんな時に、自分らしい生活を送ることを目的とした障がい者グループホームは、障がいを抱えている方にとって大きなメリットがあります。
それでは、いくつか障がい者グループホームを利用するメリットとを紹介します。

①自分らしい生活を送ることが出来る

障がいのない人は、小学校からの義務教育や高校、大学といった期間を終えて、就職後に自分で生活を送ったり、一人暮らしをスタートする方が多いでしょう。一人暮らしをするためには、自分の部屋で掃除や洗濯、調理を行う以外にも、金銭面の管理や健康状態を維持する等多くの管理を自分で行わなければなりません。しかし、例えば知的障がいの方であれば、仕事はできても金銭の出納などの管理や、生活を行うための書類の手続きなどが出来なかったり、あるいは身体障がいを抱えている方であれば、日常生活の中の動作に不自由な面があることが多く完全に1人で生活を行っていくことが困難になってしまいます。

しかし、障がいがあってもなくても、自分らしい生活を送りたいという想いは誰にでもあります。
障がい者グループホームでは、専門的な視点から障がいを抱えている方にどのようなサポートが必要になるかを見極めた上で援助を行なっていくことで自分らしい生活を送っていくことをサポートします。

同じ障がいであっても障がいの程度や困難な箇所は異なります。そのため、その方のニーズや必要なことに応じてオーダーメードの個別支援計画を作成し、必要なサポートや目標を定めてサポートを行っていきます。利用者が望む自分らしい生活を送るために、必要なサポートを行いながら生活をすることが出来るのが、障がい者グループホームの大きなメリットです。

②アットホームな雰囲気でコミュニケーシをとることが出来る

障がいを抱えている方はどうしてもコミュニケーシをとる機会が少なかったり、中にはコミュニケーシをとることに対して苦手意識がある方がいます。また、仕事での悩みなどもなかなか他者に相談することができず、1人で抱え込んでしまうことも少なくありません。

障がい者グループホームでは、その方の様子を見ながら、コミュニケーションをとる機会や場所を設けているので、毎日誰かと会話をしたり一緒に活動を行うことが出来ます。
サポートを行う世話人は、日常生活でのサポートだけでなく、相談相手になったりと精神的な支えにもなることが出来ます。

③周りの方に刺激を受けながら自立を目指し自分でしようという気持ちを育むことが出来る

障がい者グループホームでは、生活動作に関するサポートを行っていくだけでなく、家事なども自分でしたいという気持ちを大切にしています。自分で出来ることを増やしていくことで、自立した自分らしい生活を送ることが出来るようになります。障がいを持つ方の中には、実家ではできなかった家事などがホームに来たことでできるようになったりする方もいます。

それは障がい者グループホームでは、調理や掃除、洗濯といった一人で生活を送る上で必要となるスキルを向上させるために、世話人などがサポートを行うと共に、どのように行えばよいかとう手順や方法などの助言を行うためです。また、他の利用者がどのようにしているのかを見ることができるので、お互いにとって良い刺激になります。

④必要なサポートを受けることが出来る

グループホームではできないことをできるようにしていく視点も大切ですが、一方で障がい特性上、どうしても自分ひとりではできない部分も少なからずあります。例えば金銭面の管理であったり、安全管理であったりと、1人で全てを確認し管理していくことは難しくなります。

しかし、障がい者グループホームの場合には、世話人や生活相談員が利用者一人ひとりに最適なサポートを行っていきますので、出来る範囲は自分で行いつつも、難しい所はサポートや支援をしてもらい自分たちで自分たちの生活を創り上げていきます。

障がい者グループホームのデメリット

このように障がい者グループホームには大きなメリットがある一方で、全てが万能のサービス施設というわけではありません。
障がい者グループホームにもデメリットは存在し、そのデメリットをしっかりと把握し理解しておかなければ入居してから、デメリットを感じて退去しなければならなかった、という事態になってしまう可能性があります。そのため、障がい者グループホームを利用する前には必ずデメリットも理解しておかなければなりません。
では、障がい者グループホームにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

①施設や定員が少ないので入れないことがある

特別養護老人ホームなどの高齢者用の施設は各地域に多くなってきましたが、障がい者グループホームはまだまだ数が増えておらず、利用したくても障がい者グループホームの定員が満たされているために、利用することが出来ないというケースが多くあります。

障がい者グループホームを利用するためには、その施設に直接連絡するか、相談支援員と連絡を取り合うことになりますが、その際自宅の近くにある障がい者グループホームの定員が満杯になっていると、入居することは出来ません。

中には、利用する希望を出してもらい1人退所した場合に連絡をもらうという施設もありますが、障がい者グループホームは必ず近くのグループホームでなければならないという決まりはありませんので、少し離れている場所を探すといった選択肢もあります。

③保険制度が適用されないので入居費用の負担が大きくなる

障がい者グループホームを利用するにあたって、生活を行う上で必要な家賃や食費、光熱費は自己負担となり、保険制度の給付や免除はなく費用としては負担が大きくなってしまう傾向にあります。
もちろん、障がい者グループホームに入居しながら、医療保険や介護保険等を活用することは出来ますが、障がい者グループホームに必要な家賃等の費用を保険制度でまかなうことは出来ません。

現在、家賃に関しては障がい者総合支援法で、補助金が出ますので各自治体で申請を行うことで補助を受けることができます。

④障がいの程度によっては入居出来ないことがある

障がい者グループホームは、基本的に支援やサポートを行えば一人で生活を送ることが出来、地域内で共同生活を送ることが出来る方になっています。ですので、支援する内容がかなり多くなり一人で生活をすることが出来ない等の障がいの程度によっては障がい者グループホームの入居が出来ない場合があります。『支援を行えば一人で生活が送れる』が障がい者グループホームの対象者になりますが、どの程度の支援を行うかということは施設によって異なり、厳密には定められていません。
ですので、障がい者グループホームを探すときには予め、そのホームがどの程度の支援が可能なのかという情報を相談支援員等から入手しておくことが大切です。

⑤障がいや性格によっては馴染めない場合もある

障がい者グループホームは少人数の共同生活を送ることになりますので、利用者同士のやりとりや交流などが必要な場面があります。そのため、食事や洗濯のルールを守ったり、他の入居者と協力して過ごすことが出来たり、活動を共にすることに対して苦にならない方でないと、障がい者グループホームに馴染めずかえって大きなストレスを生じてしまうことがあります。

もちろん実際に入居してみなければわかりませんが、今までの性格上障がい者グループホームに入居して、ストレスを感じないかどうかを入居するまでにじっくりと考えておくことが大切です。
障がい者グループホームに馴染めず、大きなストレスを感じてしまうリスクがあるとうことは障がい者グループホームのデメリットの1つになります。

まとめ

障がい者グループホームのメリットデメリットを紹介しましたが、将来一人暮らしを行いたい、自分らしい生活を送りたいという方にとっては、支援を受けながら生活を送ることが出来ますので、安心し安全な暮らしが出来ます。障がい者グループホームは、自分の出来る範囲を増やしていったり自己肯定感を高めていくことも可能な施設になりますので、障がいを抱えている方にとっては自立した自分らしい生活を送る上での新しい選択肢になり今後も期待されている「障害福祉サービス」です。

しかし、共同生活を送ることが苦手である方にとってはストレスに感じてしまったり、定員自体が少ないことなどデメリットも存在することも事実です。
多くのメリットがある中で、それぞれのデメリットもありますので、入居を考えている時には、利用者の性格や想いをしっかりと把握した上で決断することが大切です。

グループホームOne's place 鳥毛

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